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my favorite things 451-455

 my favorite things 451(2026年2月28日)から455(2026年5月30日)までの分です。 【最新ページへ戻る】

 

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 451. 1979年のThe Workhouse(2026年2月28日)
 452. 1979年のCOLD STORAGE(2026年3月1日)
 453. 2024年の「DADA DUENDE RECORD CLUB」第3号(2026年4月13日)
 454. 2020年のウェストブルック夫妻のカード(2026年4月16日)
 455. 1978年のエドムンド・クリスピン『消えた玩具屋』(2026年5月30日)
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455. 1978年のエドムンド・クリスピン『消えた玩具屋』(2026年5月30日)

クリスピン01

 

夢中になってしまって時間感覚が変わってしまうような、何か濃い味の探偵小説が読みたいなと思い、そういえば、昔読んだクリスピンの『消えた玩具屋』と『お楽しみの埋葬』楽しかったなと思い、調べてみると、ほかの作品もこつこつと翻訳されていたので、この機会に集めてみることにしました。

初めて読んだのは、1950年代のハヤカワ・ポケット・ミステリ版ではなく、1978年に出たハヤカワ・ミステリ文庫版でした。
それを新刊として読んだ記憶があります。
かれこれ50年近く経ってしまっているのですか!

エドムンド・クリスピン(Edmund Crispin、1921年10月2日~1978年9月15日)は1978年9月に亡くなっています。
ハヤカワ・ミステリ文庫版『消えた玩具屋』は1978年4月30日発行ですから、そのときは、まだ存命でした。

クリスピン02

 

翻訳されている最初の8冊の長編は、20歳代の作品だったことに、今更ながら驚きます。

オックスフォード大学教授の素人探偵ジャーヴァス・フェン(Gervase Fen)の絵に描いたようなエキセントリックさは、50年経って読むと、半分学生のノリみたいにも感じます。

オスカー・ワイルドのような、映画でオスカー・ワイルドを演じたスティーフン・フライ(Stephen Fry)のような、才人の系譜につらなる人だったのでしょう。

 

エドマンド・クリスピン 加納秀夫訳 『金蠅』

ハヤカワ・ポケット・ミステリ・ブックス 386
1957年12月31日初版発行 1998年10月15日再版発行 早川書房
The Case of the Golden Fly(1944)
ミステリマガジン読者が選ぶ 発刊45周年記念復刊フェア 復刊希望アンケート第2位

1944年の作品ですから、戦時下の文学です。「燈火管制」など戦時下のが事件の設定に組み込まれています。

今のわたしが身を委ねられる翻訳ではなく、ちょっと無理をして身をねじ曲げて合わせて読むような翻訳ですが、それはそれで悪くありません。でも、広く読んでもらうには新訳が必要かも。

 

エドマンド・クリスピン 滝口達也訳『大聖堂は大騒ぎ』

国書刊行会 世界探偵小説全集39
2004年5月20日初版第1刷発行
Holy Disorders(1945)

 

エドマンド・クリスピン 大久保康雄訳『消えた玩具屋』

ハヤカワ・ミステリ文庫版(1978年4月30日発行)早川書房
The Moving Toyshop(1946)
ハヤカワ・ポケット・ミステリ・ブックス 283(1956年)
1978年で340円、今なら3倍ぐらいでしょうか。

 

エドマンド・クリスピン 滝口達也訳『白鳥の歌』

国書刊行会 世界探偵小説全集29
2000年5月20日初版第1刷発行
Swan Song(1947)

 

エドマンド・クリスピン 滝口達也訳『愛は血を流して横たわる』

国書刊行会 世界探偵小説全集5
1995年4月10日初版第1刷発行
Love Lies Bleeding(1948)

 

エドマンド・クリスピン 深井淳訳『お楽しみの埋葬』

Buried for Pleasure(1948)
ハヤカワ・ミステリ文庫版(1979年4月30日発行)早川書房
ハヤカワ・ポケット・ミステリ・ブックス 527(1959年)

 

エドマンド・クリスピン 宮澤洋司訳『列をなす棺』

論創海外ミステリ318
2024年6月30日初版第1刷発行 論創社
Frequent Hearses(1950)

 

エドマンド・クリスピン 大山誠一郎訳『永久の別れのために』

2000年10月5日第1刷 原書房
The Long Divorce(1951)

 

エドマンド・クリスピン 冨田ひろみ訳『列車に御用心』

論創海外ミステリ103
2013年3月25日初版第1刷発行 論創社
Beware of the Train(1953)短編集

 

EDMUND CRISPIN『The Glimpses of the Moon』(1977)

二十数年ぶりに刊行された長編第9作。未訳です。

 

EDMUND CRISPIN『Fen Country』(1979)

没後に刊行された短編集。未訳。

 

EDMUND CRISPIN『‘We Know You’re Busy Writing…’ THE COLLECTED SHORT STORIES』(2023, COLLINS CRIME CLUB)

『列車に御用心』(Beware of the Train)と『Fen Country』を合わせ、単行本未収録の4編を加えた短編集。

 

急いで読むともったいないような気がして、ゆっくりと読むことにします。

 

〉〉〉今日の音楽〈〈〈

 

懐かしい名前をいくつか。

 

Fairground Attraction『Beautiful Happening』(2024年、Sony)

FairgroundAttraction01

FairgroundAttraction02

情報にうといので、でていたことに最近気づいて仰天。スタジオ録音のアルバムとしては、1988年の『The First Of A Million Kisses』以来の36年ぶりの第2作。

Eddi Readerの歌はもちろんですが、Simon EdwardsのベースとRoy Doddsのドラムスになごみます。

 

Pavlov's Dog『wonderlust』(2025、Ruf Records)

Pavlov'sDog01

Pavlov'sDog02

David Surkampもすっかりおじいさまですが、声を聴くと1970年代がよみがえります。
アルバムの出来がよいのも、うれしいです。

 

Would-Be-Goods『Tears Before Bedtime』(2026年、Skep Wax)

WouldBeGoods01

WouldBeGoods02

1988年の「The Camera Loves Me」が懐かしいWould-Be-Goodsの新譜。
続けていることだけでも素晴らしい。

 

a.k.a.『Electromics』(Half Cat Records HC003)

electromics001

electromics002

またまたアンソニー・ムーア物件。
Amanda Thompson, Keith Rodway & Anthony MooreのプロジェクトAKAの入手法が分からなかった2024年作『Electromics』のCDも入手することができました。

 

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454. 2020年のウェストブルック夫妻のカード(2026年4月16日)

 

2020年のGranite Band01

 

イギリスのジャズ・ミュージシャン、マイク・ウェストブルック(Mike Westbrook)の訃報がありました。

 1936年3月21日~2026年4月11日

90歳。去年の暮れにウィリアム・ブレイクの詩に作曲した作品のコンサートをしたという話を聞いて、元気だなあと思っていたのですが・・・。
この世界によきものを積み重ねてきた存在が去って行ってしまいました。

レコードやCD、DVDの棚からウェストブルック作品を引っ張り出すと、50枚以上出てきました。
ジャズというジャンルでは、いちばんCDを持っているミュージシャンかもしれません。

ケイト&マイク・ウェストブルック夫妻のサインの入ったカードも出てきました。
Kate and Mike WestbrookのサイトでThe Granite BandのCD『EARTH FELT THE WOUND』(2020年、Westbrook Records)を注文したときものでした。

 

2020年Granite Band02

2020年Granite Band03

『EARTH FELT THE WOUND』のブックレットにパトロンとして、名前を掲載してくれたのも嬉しかったです。

 

マイク・ウェストブルックをしのびながら、手もとにあるアルバムを並べてみました。

The Mike Westbrook Concert Band – Celebration(1967年、Deram)
1998年のUK盤再発CD(Deram)
2004年のUK盤再発CD(Deram)

Mike Westbrook Concert Band – Release(1969年、Deram)
1998年のUK盤再発CD(Deram)
2004年の英盤オンデマンドCD(Universal)

The Mike Westbrook Concert Band – Marching Song Vol. 1(1969年、Deram)
The Mike Westbrook Concert Band – Marching Song Vol. 2(1969年、Deram)
2004年の英盤2枚組オンデマンドCD(Universal)
2009年の英盤2枚組CD(Righteous)
2017年の英盤3枚組CD(Turtle Records)

The Mike Westbrook Concert Band – Mike Westbrook's Love Songs(1970年、Deram)
2000年の日本盤再発CD(ポリドール/ユニバーサル・ュージック)
2005年のUK盤再発CD(Vocalion)
2005年の日本盤再発CD(Strange Days Records)
2016年の日本盤再発LP

Mike Westbrook Orchestra – Mike Westbrook's Metropolis(1971年、Neon)
1999年のUK盤再発CD(BGO Records)

Solid Gold Cadillac – Solid Gold Cadillac(1972年、RCA Victor)
Solid Gold Cadillac – Brain Damage(1973年、RCA Victor)
1999年のUK盤2枚組カップリングCD(BGO Records)

Mike Westbrook – Live(1973年、Cadillac Records)
2017年の『Live 1972』UK盤CD(Hux Records)

Mike Westbrook Orchestra Featuring John Surman – Citadel/Room 315(1975年、RCA)
2006年のUK盤再発CD(BGO Records)

Mike Westbrook's Brass Band – Plays "For The Record"
1976年のUK盤LP(Transatlantic Records)

Mike Westbrook Brass Band – Goose Sauce(1978年、Original Records)
2007年の日本盤再発CD(Birdsong/Hayabusa Landings)

Mike Westbrook – Mama Chicago
1979年のUK盤2枚組LP(RCA)
2007年のUK盤2枚組再発CD(Jazzprint)

Mike Westbrook – The Westbrook Blake (Bright As Fire)
1980年のUK盤LP(Original Records)
1991年のUK盤再発CD(Impetus Records)

Mike Westbrook Brass Band – The Paris Album (En Concert À La Chapelle Des Lombards)
1981年の仏盤2枚組LP(Polydor)

Mike Westbrook Orchestra – The Cortège
1982年のUK盤3枚組LP(Original Records)
1993年の独盤再発CD(Enja Records)
2011年の独盤再発CD(Enja Records)

Mike Westbrook Trio – The Human Abstract
1982年のUK盤7インチシングル(Original Records)

Mike Westbrook Orchestra – On Duke's Birthday(1985年、Hat Hut Records)
1990年の日本盤再発CD(hat ART/クラウン・レコード)

Kate Westbrook, Mike Westbrook, Peter Whyman, Brian Godding – Pier Rides(1986年、Westbrook Music)
1987年の独盤CD(LINE)
2001年の英盤再発CD(Jazzprint)

Westbrook-Rossini – Zürich Live 1986(1987年、hat ART)
1994年のスイス盤2枚組再発CD(HAT HUT RECORDS)

Mike Westbrook, Kate Westbrook – London Bridge Is Broken Down
1988年のUK盤2枚組CD(Venture)
2008年のUK盤再発2枚組CD(BGO Records)

Westbrook – Westbrook-Rossini
1988年のスイス盤CD(hat ART)
2008年のスイス盤再発CD(hatOLOGY)

Mike Westbrook Band – Off Abbey Road
1990年の米盤CD(Tip Toe/Enja Records)

Mike Westbrook Orchestra – Bar Utopia(1996年、ASC Records)
1997年の独盤CD(Enja Records)

Mike Westbrook – The Orchestra Of Smith's Academy
1998年の独盤CD(Enja Records)

Mike Westbrook – Glad Day (Settings Of William Blake)
1999年の独盤2枚組CD(Enja Records)

Westbrook & Company – Platterback(1999年、 PAO Records)
2001年の英盤CD(Jazzprint)

Westbrook Music Theatre – The Ass
2001年の英盤CD(Jazzprint)

Westbrook Music Theatre – Good Friday 1663
2001年の英盤CD(Jazzprint)

Mike Westbrook - The New Westbrook Orchestra – Chanson Irresponsable
2003年の独盤2枚組CD(Enja Records)

Kate Westbrook Featuring John Winfield – Cuff Clout (A Neoteric Music Hall)
2004年のUK盤CD(Voiceprint)

Kate Westbrook, Mike Westbrook – Art Wolf
2005年のスイス盤CD

Mike Westbrook – Mama Chicago - A Jazz Cabaret
2010年のUK盤DVD(Gonzo Multimedia)

Kate Westbrook, Mike Westbrook – Fine 'n Yellow
2010年の英盤CD(Gonzo Multimedia)

Kate Westbrook, Mike Westbrook – 'English Soup' Or The Battle Of The Classic Trifle
2012年の英盤DVD

Westbrook Trio – Three Into Wonderfull
2012年の英盤CD(Voiceprint)

Mike Westbrook – Glad Day Live
2014年の英盤DVD(Westbrook Records)

Mike Westbrook & Company* Presents The Uncommon Orchestra – A Bigger Show
2016年の英盤2枚組CD(ASC Records)

Mike Westbrook – Paris
2016年の英盤CD(ASC Records)

Mike Westbrook – In Memory Of Lou Gare Tenor Saxophone
2018年の英盤CD(Westbrook Records)

2018年のLou Grare01

2018年のLou Grare02

2018年の『Lou Gare』にもMatthew(North)とMike(Westbrook)のカードがあって、ブックレットにもサポーターとして名前が掲載されていました。

Kate Westbrook – Granite
2018年の英盤CD(Westbrook Records)

Mike Westbrook Featuring John Surman – Love And Understanding (Citadel / Room 315 Sweden '74)
2020年のUK盤CD(My Only Desire Records)

Kate Westbrook, The Granite Band – Earth Felt The Wound
2020年の英盤CD(Westbrook Records)

Westbrook&Company – Paintbox Jane (Raoul Dufy Paints A Portrait)
2022年の英盤CD(Westbrook Records)

Mike Westbrook – Band Of Bands
2024年の英盤CD(Westbrook Records)

 

まずは、3枚のCDと1枚のLPが出てきた、1970年の『Mike Westbrook's Love Songs』からはじめましょうか。
今聴いても素晴らしいアルバムです。
クスの若葉がいろめく春に似合います。
1970年3月13日と4月15日に、ロンドンのタンジェリン・スタジオで録音。
そのころはジョー・ミークの録音機材が使われていたということでも伝説的です。

UK盤では、Vovalionの再発CDはあるものの、Deram/Universalの再発CDがでていないのが謎です。
日本で特に人気がある盤ということなのでしょうか。

 

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453. 2024年の「DADA DUENDE RECORD CLUB」第3号(2026年4月13日)

 

DDRC第3号01

 

ピーター・ブレグヴァド(Peter Blegvad)の寄稿が掲載されている面白いアート誌があると教えてくれる人がいて、ブレグヴァドの作品が掲載されている号を注文してみました。

「DADA DUENDE RECORD CLUB」という、冊子やレコード、プリントをおさめた、手作り感あふれる、100部限定のポートフォリオ誌の第3号(2024年冬号)。
アメリカのミネアポリスで制作・刊行されていて、8人のアーティストの作品が掲載されています。

 

届いたのは、ちょうどミネアポリスでICE(移民税関捜査局)に対する抗議が続いていたころでした。

DADA DUENDE RECORD CLUBのメンバーから「フィンガーペイントで遊んだり、写真を撮ったり、面白いコラージュを作ったりするために生まれてきたのに。まさか権力欲のかたまりのサイコパス(どんな集団にも一人はいるよね!)がストームトルーパーを街に送り込んできて、私たちをぶっつぶそうとするなんて」というメールも届きました。

 

DDRC第3号02

 

DDRC第3号03

 

DDRC第3号04

 

『DADA DUENDE RECORD CLUB』第3号の特集は、アポフェニア(apophenia)。
まったく無意味な情報の中からも、規則性や関連性を見出してしまう人の知覚作用のこと。

 

DDRC第3号05

 

本体のほかに、いろいろおまけもついていました。

 

DDRC第3号06

 

ブックレットは、精細なインクジェットプリント印刷。
216×216×8ミリ、96ページのフルカラー。
インクジェット印刷の難は、手で触れると傷みやすいこと。
ページをめくる手が慎重になります。

 

DDRC第3号07

 

8人のアーティストの作品が掲載されています。
目次は次のとおり。

John Vasquez Mejias 04
Peter Blegvad 12
Brian Matthew Hart 26
d. e. paso 34 & 49
Sonya Naumann 36
Diana López 50
Oriana Nuzzi 2, 35, 63, & 84
Piotr Szyhalski 74

プエルトリコ系やベネズエラ、アイルランド、ポーランド出身のアーティストも名を連ねています。

 

DDRC第3号08

 

ブレグヴァドの作品は、ロールシャッハテスト的な図を使った「Imagined, Observed, Remembered」。
アポフェニア(apophenia)というお題にふさわしすぎる作品になっています。

 

DDRC第3号09

刊記・奥付。

 

DDRC第3号10

 

見返しの「art for our sake」(わたしたちのためのアート)ということばが、地域に根ざした出版物だと感じさせます。

 

DDRC第3号11

 

レコードは、四角形で片面のみ。
いわゆるスタンパーで塩化ビニールをプレスしたレコードではなく、固い塩化ビニールをカッティングできる旋盤式のLathe Cut Record。
1枚1枚カッティングするため、100部限定ということのようです。
ミネアポリス在住のミュージシャンJeremy Ylvisakerのインスト曲「sweepy」と「tornado like symptoms」を片面に収録。

 

     

ぼんやりしていたら、春が急ぎ足で通り過ぎようとしています。

 

堀口大學秋朱之介花瓶

堀口大學が秋朱之介に与えた花瓶に、ミモザも加えてみました。

 

2026年桜と楠01

鹿児島の春らしさは、サクラの花とクスの若葉の組み合わせに感じます。

 

2026年桜と楠02

 

2026年桜と楠03

 

2026年観音ヶ池

 

さくら饅頭

 

2026年4月桜島

 

 

〉〉〉今日の音楽〈〈〈

 

Sakata Orchestra_女でよかった01

 

Sakata Orchestra_女でよかった02

 

このドーナツ盤がでてから、もう45年ということに、びっくりしてしまいます。

『露出EXPOSURE』(1981年12月、BETTER DAYS/日本コロンビア)

SIDE・A 女でよかった
 作曲・坂田明
 唄・演奏 SAKATA ORCHESTRA

SIDE・B Wha-ha-ha音頭
 作詞・作曲 をしみわがお
 唄・演奏 Wha-ha-ha

歌っているのは、両面どちらも小川美潮で、こどもが即興で歌っているように天真爛漫です。

 

WhaHaHa_露出01

 

WhaHaHa_露出02

 

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452. 1979年のCOLD STORAGE(2026年3月1日)

2006年Out Of Cold Storageボックス

 

写真は、イギリスの音楽グループ、ディス・ヒート(THIS HEAT)が2006年にリリースしたCD6枚組のボックス『OUT OF COLD STORAGE』(ReR Megacorp)。

タイトルにある「COLD STORAGE(冷蔵倉庫)」は、THIS HEATが拠点にしていたスタジオの名前です。

場所とその空間に結びついた音があります。

1970年代後半から1980年代にかけて、「COLD STORAGE」で生み出された音が、確かにありました。

「COLD STORAGE」が音を生み出す場所になった、そもそものきっかけを作ったのは、イギリスのアーティスト支援組織ACMEの援助で、ブリクストンのAcre Laneに小さなスタジオを借りていたデヴィッド・カニンガム(David Cunningham)でした。

カニンガムは、1976年ごろから活動していたグループTHIS HEATのファンで、リハーサル場所を探していたTHIS HEATを自分のスタジオに誘ったのですが、そこには、Charles Haywardのドラムセットを置ける場所がなく、ACMEに働きかけて、自分のスタジオの近くにあった、数年前に操業停止になって廃墟となっていたパイ工場の肉用冷蔵倉庫の広いスペースを借りられるようにしました。

スタジオはそのまま「COLD STORAGE(冷蔵倉庫)」と呼ばれるようになり、何か極端なもの、前例を踏襲しない何かが生まれそうな気配がありました。
グループ名の「猛暑」と対称的なその場所・空間で、1979年の音としか言えないようなものが作り出されました。

 

this heat – this heat (Piano、1979年)

1979This Heat01

1979This Heat02

The Workhouse, Cold Storage, Camberwell, live and in Performance
Produce By This Heat with David Cunningham and Anthony Moore

1976年2月から1978年9月にかけての録音。
The Workhouse Studiosで録音を始められたものが、Cold Storageでの録音を加えて完成された第1作です。
その音楽制作に、1969年の映画『Mare's Tail』のころから磁気テープと向かい合ってサウンドトラックを作り続けて、スタジオを楽器と考えるアンソニー・ムーアも、デヴィッド・カニンガムの誘いでかかわっていきます。

特に、「24 TRACK LOOP」という曲は、テープにとりつかれてきたアンソニー・ムーアの存在が意味をもった音だと感じます。

1978年ごろから1987年まで「Cold Storage(冷蔵倉庫)」が、THIS HEATのメンバーの拠点になります。
十分な広さがある一方、密閉性が高いため長時間作業すると酸欠になるようなスペースだったようです。
その場所で繰り広げられたDIY的な試行錯誤から、1979年の音が生まれました。
メンバーに非・音楽家がいることも、「アートスクール」的なグループというか、1970年代的な感じがします。
THIS HEATのようなグループが、Cold Storageという実験場所を得られたことは、アート支援のよき例になるのかもしれません。

写真は2006年のReR Megacorp版の再発CDです。
オリジナル盤はデヴィド・カニンガム(David Cunningham)のpianoレーベルからリリースされていますから、自主制作盤みたいなものです。

フランシス・ベーコンの絵画作品のための音楽にふさわしいのは、THIS HEATという気がずっとしていたのですが、冷蔵倉庫という名前の連想もあったかもしれません。

 

The Flying Lizards

1980年Flying Lizards01

1980年Flying Lizards02

David CunninghamのFlying Lizardsが生みだした「Money」(1980年)は思いがけずヒットになりました。
よくぞVirginレーベルと契約にこぎつけたものです。
そのスネアドラムの音は、Cold StorageのCharles Haywardのドラムセットの音でした。

The Flying Lizardsの第2作『Fourth Wall』 (Virgin、1981年)は、The Workhouse Studiosでミックスされています。

写真は、2010年のRPM Recordsからの再発CD。
第1作の『The Flying Lizards』(1980年)と第2作の『Fourth Wall』(1981年)をカップリングした2枚組です。

 

THIS HEAT – DECEIT(Rough Trade、1981年)

1981年This Heat - Deceit01

1981年This Heat - Deceit02

Recorded at Cold Storage, Zipper Mobile, Mekon, Berry St, Vineyard, Surrey Sound, Nivelles.
Produced By David Cunningham

B面6曲目、CDでは11曲目のタイトルに「被爆症」という漢字が使われています。
1981年には、終末感みたいものもただよっていました。

写真は2006年のReR Megacorp版の再発CD。

 

CAMBERWELL NOW

1982年Camberwell Now01

1982年Camberwell Now02

CAMBERWELL NOWは、THIS HEATのドラマーCharles Haywardが、THIS HEAT後に作ったグループ。
『Meridan』(Duplicate Records、1983年)、『The Ghost Trade』(Ink Records、1986年)は、Cold Storage Studioで録音。
Charles Hayward自身は、1986年にはCOLD STORAGEを離れます。

写真は2006年にReR Megacorpからリリースされた再発CD『ALL'S WELL』。
『Meridan』、『The Ghost Trade』、『Greenfingers』(Ink Records、1987年)を収録。

 

The Work『Slow Crimes』(Woof Records、1982年)

1982年The Work - Slow Crimes01

1982年The Work - Slow Crimes02

ティム・ホジキンソン(Tim Hodgkinson)のグループThe Workのファーストアルバム。
ヴォーカルは、カトリーヌ・ジョニオー(Catherine Jauniaux)。
1980年のアクサク・マブール(Aksak Maboul)『un peu de l'âme des bandits』(Atem/Crammed)のA面1曲目、カトリーヌ・ジョニオーのけたたましい声が響きわたる「A MODERN LESSON」は、衝撃的で、しっかり名前を覚えました。それに続いて、このアルバムでの登場です。
COLD STORAGEが似合う歌い手でした。

アルバムの一部を1981年9月から1982年1月にかけて、COLD STORAGEで録音していています、
このアルバム以後、Tim Hodgkinsonは自分の機材を持ち込んで、COLD STORAGEの共同管理者になったようです。
1989年ぐらいまで、自分の作品の多くをCOLD STORAGEで録音しています。

写真は2004年にAD HOC RECORDSから出た再発CDです。

 

Catherine Jauniaux / Tim Hodgkinson – Fluvial(Woof Records、1983年)

1983年Catherine Jauniaux Tim Hodgkinson - Fluvial01

1983年Catherine Jauniaux Tim Hodgkinson - Fluvial02

Recorded August-September 1983 at Cold Storage Studio

写真は2004年にAD HOC RECORDSから出た再発CDです。

世界の民俗音楽を世界のいろんな地域からミュージシャンを呼んでやってみようと企画したものの、さすがに予算がなくて、それなら自分たちで演ってみたらと作り始めたら、なんだか不思議な、どこのものでもない各地の民俗音楽が出来上がってしまった、といった印象の作品です。今聴いても面白いアルバムです。名作です。

カトリーヌ・ジョニオー(Catherine Jauniaux)が参加した作品にハズレがないというか、The Hat Shoesの『Differently Desperate』(RecRec、1992年)や『home』(RecRec、2002年)も素晴らしいです。

 

■The Gist『Embrace The Herd』(Rough Trade、1982年)

1983年The Gist01

1983年The Gist02

COLD STORAGEは、THIS HEATのスタジオだったものが、1982年ぐらいから、そこにエンジニア気質のミュージシャン、Essential LogicのPhilip Leggや元ヘンリーカウのTim Hodgkinsonが、録音機材を持ち込んだことで、録音スタジオ化します。

ヤング・マーブル・ジャイアンツ(Young Marble Giants)を活動停止したばかりのスチュアート・モクサム(Stuart Moxham)の次のバンドThe Gistのアルバムも、Cold Storageで録音されています。
プロデュースはPhilip Legg。

写真は2007年にCherry Red Recordsから出た再発CD。

 

Marine Girls

1983年Marine Girls01

1983年Marine Girls02


「ネオアコ」のチェリーレッド・レーベルからリリースされたMarine Girls『Lazy Ways』(1983年)もCold Storageで録音されています。

トレイシー・ソーン(Tracey Thorn)は、このMarine Girlsでなく、Everything But The Girlで有名になります。
『Lazy Ways』のプロデューサーは、Stuart Moxham。

写真は2001年にCherry Red Recordsから出た再発CD。『Beach Party』(1981年)と 『Lazy Ways』のカップリング盤。

 

Recommended Records『Re Records Quarterly』Vol.No.1~Vol.3.No.3(1985年~1989年)

1985年Re Quarterly0101

1985年Re Quarterly0102_001aa

1986年Re Quarterly0103_001aa

クリス・カトラー主宰のLP+雑誌で、その録音やマスタリングにCold Storage Studioを使用。

Recommended Records関連では、『Last Nightingale』(Rē Records、1984年)やNews From Babelの『Sirens & Silences / Work Resumed On The Tower』(Rē Records、1984年)、『Letters Home』(Rē Records、1986年)などもCOLD STORAGE録音です。
「レコメン系」の音に、COLD STORAGEという場所があったことを感じます。

 

『Get Chickenized』(1987年、Flying Records、1987年)

1987年Frank Chickens - Get Chickenized01

1987年Frank Chickens - Get Chickenized02

カズコ・ホーキ(Kazuko Hohki)率いるフランクチキンズの2ndアルバム。
最後の曲「Yellow Toast」は、COLD STORAGEで録音。

アルバムにはDavid ToopやSteve BeresfordといったLMC関連のミュージシャンが参加しているので、David Cunninghamつながりでしょうか。

写真は1987年のドイツ版CD。LINE傘下のFEMME MUSICから出たもの。

 

Charles Hayward – Survive The Gesture(Ink Records、1987年)

1994年Charles Hayward - Survive The Gesture01

1994年Charles Hayward - Survive The Gesture02

チャールズ・ヘイワードのソロ・デビュー作。
1983年2月にCOLD STORAGEで録音された音源も使われています。

写真は、1994年、ベルギーの Sub Rosa版再発CD。

 

Peter Blegvad『Downtime』(1988年、ReR Megacorp、1988年)

1988年Blegvad_Downtimeジャケット

1988年Blegvad_Downtimeラベル01

1988年Blegvad_Downtimeラベル02

Produced by Peter Blegvad with Tim Hodgkinson & Chris Cutler
Recorded at Cold Storage, Brixton, 1986-88
Engineered by Tim Hodgkinson
Engineered by Bill Gilonis

アンソニー・ムーアの盟友ピーター・ブレグヴァドのソロ第3作。
スタジオ代の安くなる「downtime」を使って1986年~1988年に録音されていて、それがアルバムのタイトルになっています。

 

The Work – Rubber Cage(Woof Records、1989年)

1991年The Work - Rubber Cage01

1991年The Work - Rubber Cage02

Recorded & mixed at Cold Storage Studios London 23rd - 30th Oct 1989.

THIS HEATのメンバーとCOLD STORAGEの関わりは1987年になくなりますが、ティム・ホジキンソンは1989年まではスタジオとして使っていたようです。

写真は2007年にAD HOC RECORDSから出た再発CDです。

 

     

1980年代末には、This Heat関係者やTim Hodgkinsonも離れて、音楽スタジオとしての「Cold Storage」は消滅。
「The Workhouse」も「Cold Storage」も、その「楽器」としてのスタジオが作り出す音響は、録音されたものでしか聴くことができなくなりました。

当時は意識せずにいましたが、「The Workhouse」や「「今」「ここ」」録音の作品の音というのが確かにあって、時代の音としてなじんでいたのだと、改めて思います。

 

しかし、こうした音源を続けて聴いていると、今はいつ、ここはどこと、時間と空間の感覚があらぬ方向にひねくれて、ふっと現れた陥没点に沈みこんでいきそうです。
「今」「ここ」に戻る時間でしょうか。
「今」「ここ」には何があるのでしょう。

 

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451. 1979年のThe Workhouse(2026年2月28日)

 

1979年Anthony More_Flying Doesn't Helpジャケット

 

昨年暮れの、アンソニー・ムーア(Anthony Moore)4作連続アナログ盤リリースには参りました。

Anthony Moore with AKA & Friends『On Beacon Hill』(Drag City、2025年)
OBTRAM3+2『Hastings London』(Half Cat Records、2025年)
OBTRAM3『OBTRAM3』(Half Cat Records、2025年)
Anthony Moore『MONKEY'S BIRTHDAY』(Paradigm Discs、2025年)

すっかりあてられて、1970年代後半から80年代の「o」1字足りないA. More名義の作品『FLYING DOESN'T HELP』(Quango、1979年)をはじめ、旧作のアナログ盤や再発CDを引っ張り出して、聴き返しています。

やはりAnthony More名義の3作はよく聴いていただけあった、今も大好きです。

A. More – Flying Doesn't Help(Quango、1979年)
Anthony More – World Service (Do It Records、1981年)
Anthony More – The Only Choice (Parlophone、1984年)

この3枚はそれぞれ違うレーベルからリリースされていますが、 録音・制作された場所は、3枚とも基本的にロンドンのThe Workhouse Studioでした。
そのハウス・エンジニアだったのがローリー・レイサム(Laurie Latham)で、More名義の3作でもプロデューサー、エンジニア、ミキサーとしてアルバム制作に深く関わっています。

アンソニー・ムーアは、Jason Grossによるインタビュー(「Perfect Sound Forever」のサイトで読むことができます)で、ビートルズのプロデューサー、ジョージ・マーティン同様、スタジオを第5の楽器と考える(ドラム、ベース、ギター、キーボード、そしてスタジオ)タイプと語っていて、アンソニー・ムーアにとっての楽器としてのスタジオの1つが「The Workhouse Studio」だったようです。

The Workhouseは、1973年ごろからマンフレッド・マン(Manfred Mann)の所有になったスタジオで、Manfred Mann's Earth Bandのほとんどの作品がここで録音されています。

このころ、アンソニー・ムーアのマネージメントや音楽出版を担当していたのが、Blackhill Enterprisesのピーター・ジェナー(Peter Jenner)とアンドリュー・キング(Andrew King)で、この2人がThe Workhouse Studioの運営にもかかわるようになったため、なかばスタッフとしてアンソニー・ムーアも実験・制作の場として使うことができるようになったみたいです。

 

Anthony More – Flying Doesn't Help (Quango、1979年)

1979年Anthony More_Flying Doesn't Helpラベル01

1979年Anthony More_Flying Doesn't Helpラベル02

Recorded & Mixed at The Workhouse Studios, Old Kent Road, London
Produced & Mixed by A. More and Laurie Latham
Engineered by Laurie Latham

Quangoはアンソニー・ムーア自身のレーベル。言ってみれば自主制作盤です。
「Quango」は「準独立非政府組織、政府外公共機関、特殊法人、独立行政法人」などを意味することばですが、「QUANGO」の文字に山高帽を被せたロゴマークに、どういうレーベルのイメージを持たせていたのでしょう。

アルバム・ジャケットは、赤・黄・紫・銀の4種類ありました。
赤2枚、黄1枚、ジャケ違いのドイツ盤が手もとにあります。
全色揃えたい願望もありますが、自制しています。

 

Anthony More – World Service (Do It Records、1981年)

1981年Anthony More_World Serviceジャケット

1981年Anthony More_World Serviceラベル01

1981年Anthony More_World Serviceラベル02

Recorded & Mixed at Sunrise, Switzerland and The Workhouse, Old Kent Road, London
Mixed and engineered by Laurie Latham, R. Vogel and Rick Walton
Produced By Le Bleu

1981年盤を聴きなれた耳には、2000年に出たBLUEPRINTからの再発版CDは、ヴァージョン違いもあって全く別のアルバムのようです。

 

Anthony More – The Only Choice (Parlophone、1984年)

1984年Anthony More_Only Choiceジャケット

1984年Anthony More_Only Choiceラベル01

1984年Anthony More_Only Choiceラベル02

Produced By Laurie Latham
Recorded by Laurie Latham at The Workhouse, except HUMANA recorded by LL at Abbey Road and mixed by Pete Hammond at The Workhouse.

 

     

 

アンソニー・ムーアが The Workhouseで制作にかかわった作品もいくつか並べてみます。

 

Kevin Ayers – Rainbow Takeaway (Harvest、1978年)

1978年Kevin Ayers_Rainbow Takeaway

Recorded at The Workhouse Studio
Produced by Anthony Moore & Kevin Ayers

 

■Manfred Mann's Earth Band – Angel Station (Bronze、1979年)

1979年Manfred Mann's Earth Band - Angel Station01

1979年Manfred Mann's Earth Band - Angel Station02

Recorded at The Workhouse Studios
Recorded at Noel's House, Clonakilty, County Cork and at The Workhouse, Old Kent Road, London. Between August 1978 and January 1979.
Mixed at The Workhouse.
Produced by Anthony Moore

家主のマンフレッド・マンのアルバムもちゃんとプロデュースしています。

写真は、Cohesionからの再発CD。

 

This Heat – This Heat (Piano、1979年)

1979年This Heat01

1979年This Heat02

Recorded at The Workhouse Studios
Recorded at Cold Storage
Producer: Anthony Moore, David Cunningham, This Heat

Cold Storageについては、次の回で取り上げます。

写真はデヴィド・カニンガム(David Cunningham)のthese recordsからの再発CD(1991年)。

 

Paul Young – No Parlez (CBS、1983年)

1983年Paul Young - No Parlez01

1983年Paul Young - No Parlez02

Recorded at The Workhouse Studios
Produced by Laurie Latham
「No Parlez」Written by Anthony Moore

アンソニー・ムーアが、いわゆる大きなセールスになる作品にかかわったのは、このポール・ヤングのアルバムへの曲提供と、ロジャー・ウォーターズ脱退後のピンク・フロイドの『A Momentary Lapse Of Reason』(1987年)や『The Division Bell』(1994年)への歌詞提供でしょうか。

写真は1997年の日本版再発CD(Epic/Sony Records)。


The Christians – The Christians (Island Records、1987年)

1987年The Christiansジャケット

1987年The Christiansラベル01

1987年The Christiansラベル02

Recorded at The Workhouse Studios
Recorded at Parfett Sound
Recorded at Amazon Studios
Produced, Engineered by Laurie Latham
Programmed by Anthony Moore

今の気持ちとしては、当時新譜として購入した『This Heat』のpianoレーベル盤が手もとに残っていたらうれしかったのに思うのですが、CDとの切り替え時期に整理してしまい、棚の取り出しにくいところにあって、聴くことのなかったクリスチャンズのアナログ盤が手もとに残っていました。
コレクションに起こる矛盾です。

 

     

アンソニー・ムーアとは直接関係ありませんが、The Workhouseで録音・ミックスされた作品もいくつか引っ張り出してみました。
レコーディング・スタジオ独自の音というのがあります。
いろんなスタジオごとの特徴をとらえた、レーベルを超えた編集盤シリーズがあったら、欲しいです。

 

Ian Dury – New Boots And Panties!! (Stiff Records、1977年)

1977年Ian Dury - New Boots And Panties01

1977年Ian Dury - New Boots And Panties02

Recorded at The Workhouse Studios
Recorded by Laurie Latham, Peter Jenner, Rick Walton

The Workhouseといえば、この作品がいちばん有名かもしれません。

次作のIan Dury & The Blockheads『Do It Yourself』 (Stiff Records、1979年)も、 The Workhouse Studiosでの録音。
プロデューサーはChaz Jankel、エンジニアはLaurie Lathamです。

写真は2004年のEdsel Recordsからの2枚組再発CD。

 

Alberto Y Lost Trios Paranoias

1976年Alberto Y Lost Trios Paranoias01

1976年Alberto Y Lost Trios Paranoias02

Skite (Logo、1978年)

Recorded At The Workhouse Studios
Arranged and Produced By Chaz 'Wünderkind' Jankel
Engineered By Laurie 'Knobs' Latham

写真はCastle Records から出た2枚組編集盤『Mandrax Sunset Variations』(2001年)。

 

Annie Whitehead – Mix Up (Paladin Records/Virgin、1985年)

1985年Annie Whiteheadジャケット

1985年Annie Whiteheadラベル01

1985年Annie Whiteheadラベル02

Mixed At The Workhouse Studios

ロバート・ワイアットのトリビュート作品などで知られるトロンヴォーン奏者アニー・ホワイトヘッドの第1作。

リズム・セクションが、

 Drums – Roy Dodds
 Bass – Simon Edwards

この二人がそろったレコードは、この盤が最初ではないでしょうか。
フェアグランド・アトラクション(Fairground Attraction)に先立つこと3年前です。


Squeeze – Cosi Fan Tutti Frutti (A&M Records、1985年)

1985年SQUEEZEジャケット

1985年SQUEEZEラベル01

1985年SQUEEZEラベル02

Recorded at ICP Studios, Brussels; Power Plant, North London; The Workhouse, South London.
Produced by Laurie Latham

曲はいいのに、オーヴァープロデュース、ローリー・レイサムやりすぎ、と言われるアルバムです。
ミュージシャンより技術スタッフが前にでているように聴こえてしまうのか、ファンの評判が悪いアルバムです。
スクイーズには、生演奏一発録りみたいのを期待する聴き手が一定数いるのかもしれません。
人によっては不快の喫水線を超えてしまう音づくりなのでしょう。

「アルバム」というかたちが好きで、そのなかの試行錯誤の現れである「オーヴァープロデュース」といわれるものも嫌いではないので、これはこれで、「1985年のこねくりまわし」が瞬間冷凍保存されているようで面白いです。

「コンセプト・アルバム」は歴史用語になり、音楽をアルバム単位で聴くことも少なくなっていくのでしょう。

 

     

The Workhouseは、1990年代半ばに取り壊され、その音空間はなくなります。
アナログ機材からデジタル機材への移行期ということもあったのでしょうか。

 

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