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スワロウデイル

 編集工房SWALLOW-DALEのアーカイヴ準備室です。ときどき更新します。

平田信芳文庫

 平田信芳(1930年9月15日 - 2014年2月15日)の思い出に、
「平田信芳文庫」を開設しました。(2014年10月28日)

 

SWALLOW-DALE

 不定期刊小冊子『SWALLOW-DALE』をPDFで公開していく予定です。おもに鹿児島についてのテキストになります。忘れられている、忘れ去られている話題を取り上げていく予定です。時代遅れというか、時代とずれた話が続く予定です。

 

my favorite things

 しばらく「20世紀書店」が続きます。ほかの世紀にもお邪魔します。

 

439. 1975年の『V』(2025年4月23日)

 

1975Virgin_V表ジャケ

 

前回取り上げた『Rough Trade Shops Counter Culture』を2002年から順に流していて、いろんなスタッフの推薦曲が集まって、愉しいアンソロジーなのは間違いないのですが、1980年前後のRough Tradeのオルタナの発信源みたいな存在感がひとつの型を作ってしまって、2002年も2023年もその延長線にある印象も否めません。

ついつい終末論を口にしてしまうような10代だったら「歴史の終焉」とかいいだして、 1980年前後のRough Tradeが持っていたような勢いはすでになく再利用再生産を繰り返すばかりで、オルタナなものをもう生みだせずこの反復が繰り返されるのではないかとか言い出しそうです。
そして、1984年だとか1995年だとかに、すでに終わっていたのだと言ってしまいそうです。

『Rough Trade Shops Counter Culture』の年ごとに違いを聴き分けられる繊細な耳を持てなくなったのかなあと悲観もします。

 

もはや老人の昔話になってしまいますが、1970年代の各年のちがいなら、スゴく分かりやすいのです。

たとえば、Virginレーベルの1975年のサンプル盤2枚組『V』と1978年のサンプル盤2枚組『DEAD ON ARRIVAL』を聴き比べてみると、明白な違いがあります。

「歴史の終焉」後のサンプラーみたいに思えてしまう『Rough Trade Shops Counter Culture』とは違って、何かが起こっている現場がサンプルされている感じがあります。