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スワロウデイル

 編集工房SWALLOW-DALEのアーカイヴ準備室です。ときどき更新します。

平田信芳文庫

 平田信芳(1930年9月15日 - 2014年2月15日)の思い出に、
「平田信芳文庫」を開設しました。(2014年10月28日)

 

SWALLOW-DALE

 不定期刊小冊子『SWALLOW-DALE』をPDFで公開していく予定です。おもに鹿児島についてのテキストになります。忘れられている、忘れ去られている話題を取り上げていく予定です。時代遅れというか、時代とずれた話が続く予定です。

【2019年11月20日】児玉達雄さん(1929~2018)の一周忌に、『SWALLOW-DALE 07 北と南 村 次郎と児玉達雄』を準備中です。

 

my favorite things

 しばらく「20世紀書店」が続きます。ほかの世紀にもお邪魔します。

 

314. 1934年のアンドレ・ジイド著 淀野隆三訳『モンテエニユ論』(2020年6月21日)

1934年のアンドレ・ジイド著 淀野隆三訳『モンテエニユ論』

 

秋朱之介(西谷操、1903~1997)装釘の、アンドレ・ジイド(André Gide、1869~1951)著・淀野隆三(1904~1967)訳『モンテエニユ論(Essai sur Montaigne)』(1934年6月20日上梓、三笠書房・日本限定版倶樂部)の特色は、本文用紙に奢った、ということでしょうか。
上の写真のように、耳付きの越前特漉程村紙に「Essai sur Montaigne」の透かし文字が入った、贅沢な本文用紙が使われています。

ページをめくっていくと、ローマ字のタイトルや章を区切るオーナメントがよく出来ていて、ページのアクセントになっていると感心します。
ただ、これらは、元になったフランスのジャック・シフラン(Jacques Schiffrin、1892~1950)のプレイヤード版(Editions de la Pléiade)、『Essai sur Montaigne』(1929年)で、ルネ・ベン・サッサン(René Ben Sussan、1895~1988)がデザインしたものをそのまま流用しているようです。
どこが秋朱之介の独創なのかは、1929年のプレイヤード版『Essai sur Montaigne』との比較が必要です。

この『モンテエニユ論』は、1933年秋、竹内道之助(1902~1981、創業当初は、竹内道之助が名前を出さず、妻の竹内富子が三笠書房の発行人になっていました。三笠書店の印刷所・堀内印刷の娘です。)が三笠書房を創業した当初から、三笠書房の雑誌、秋朱之介編輯『書物』の誌面で、定価5円の読書家版のほかに1部100円の豪奢本刊行も予告されていました。1冊1円の「円本」が当たり前の時代です。

ただ、刊行が先延ばしされる本でした。『モンテエニユ論』の刊行は、当初の12月刊行の予定から、翌年1934年6月にずれこみます。

その間、『書物』誌掲載の広告でも、『モンテエニユ論』をどういう本にするかは揺れていて、その揺れを『書物』創刊号から振り返り、どういう経過で最終的な形にたどり着いたのか、振り返ってみたいと思います。