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スワロウデイル

 編集工房SWALLOW-DALEのアーカイヴ準備室です。ときどき更新します。

平田信芳文庫

 平田信芳(1930年9月15日 - 2014年2月15日)の思い出に、
「平田信芳文庫」を開設しました。(2014年10月28日)

 

SWALLOW-DALE

 不定期刊小冊子『SWALLOW-DALE』をPDFで公開していく予定です。おもに鹿児島についてのテキストになります。忘れられている、忘れ去られている話題を取り上げていく予定です。時代遅れというか、時代とずれた話が続く予定です。

【2019年1月25日】『SWALLOW-DALE』別冊のPDFを公開しました。

 

my favorite things

 しばらく「20世紀書店」が続きます。ほかの世紀にもお邪魔します。

 

281. 1947年の村松嘉津『プロヷンス隨筆』(2019年9月2日)

1947年の村松嘉津『プロヷンス隨筆』表紙


本が本を引き寄せることがあります。

このところの貧書生の愉しみは、古本屋の1冊百円の古雑誌です。

児玉達雄の書き込みのある雑誌もまだ出回っていて、けっこう拾いものがあります。そうして手にした雑誌のなかから『文芸』1969年5月号(河出書房)をパラパラ読んでいると、「名著発掘」という1ページコラムが目に付きました。
そこで、詩人の吉岡実(1919~1990)が、村松嘉津(1906~1989)の『プロヷンス隨筆』(1947年8月20日発行、東京出版)を取り上げていました。
「ワ」に濁点で、「ヴァ」です。

吉岡青年の、戦後のすさんだ食生活、「すさまじい餓鬼道の午さがり。魂なき人の群」のころ、「私の肉体の飢えをあたたかく鎮めてくれた」書物として紹介していて、俄然興味がわいてきます。

さっそく、日本の古本屋サイトとアマゾン・マーケットプレイスで調べてみると、いわゆる値のついていない本で、1947年版(裸本)と1970年新版をあっさり入手することができました。

書影も見ないまま購入したのですが、届いた2冊には驚かされました。

最初の驚きは、1947年版『プロヷンス隨筆』の表紙絵が、木下杢太郎(太田正雄、1885~1945)だったことです。

第241回「1942年の新村出『ちぎれ雲』」(2018年7月23日)で、木下杢太郎装幀の本について取り上げましたが、この本のことは知りませんでした。
本来なら木下杢太郎に装幀してもらいたかったのだと思います。すでに亡くなっていたため、その絵を表紙に使ったということだったようです。