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スワロウデイル

 編集工房SWALLOW-DALEのアーカイヴ準備室です。ときどき更新します。

平田信芳文庫

 平田信芳(1930年9月15日 - 2014年2月15日)の思い出に、
「平田信芳文庫」を開設しました。(2014年10月28日)

 

SWALLOW-DALE

 不定期刊小冊子『SWALLOW-DALE』をPDFで公開していく予定です。おもに鹿児島についてのテキストになります。忘れられている、忘れ去られている話題を取り上げていく予定です。時代遅れというか、時代とずれた話が続く予定です。

【2019年11月20日】児玉達雄さん(1929~2018)の一周忌に、『SWALLOW-DALE 07 北と南 村 次郎と児玉達雄』を準備中です。

 

my favorite things

 しばらく「20世紀書店」が続きます。ほかの世紀にもお邪魔します。

 

304. 2010年の『ロンドン・パタフィジック協会会報』第1号(2020年4月4日)

2010年の『ロンドン・パタフィジック協会会報』第1号


鹿児島も、楠の若葉がいっせいに萌え出でて、恋するツバメが飛び交う、いつもと変わらぬ春がめぐってきたようにみえます。
それでも、この3月、4月は、後の世に、そこで歴史の歯車が変わったと振り返る、そんな時代の変わり目なのかもしれません。

 

「前衛」(アヴァンギャルド、Avant-garde)ということばは、もともと軍事用語から来ていて、男の子の戦争ごっこや昔の男子高の軍事教練のような印象がして、個人的には居心地が悪くて積極的に使いたくない言葉なのですが、近代の「前衛芸術」の起源のひとつに、アルフレッド・ジャリ(Alfred Jarry、1873~1907)のユビュ王が君臨していることは間違いなくて、「All avant-garde. All the time.(すべての前衛芸術を、常に)」を標榜するアヴァンギャルドのアーカイヴ・サイトが「UbuWeb」と命名されているのも、ふさわしい命名だとは思います。

アルフレッド・ジャリがはじめたもののひとつに〈パタフィジック(仏語で'Pataphysique、英語で'Pataphysics。冒頭にアポストロフィ「'」を付けるのが表記の決まり)〉という考えがあります。
形而上学(Métaphysique)が扱えない領域を扱う科学や哲学のこと、といっても何のことやらですが、その名のもとに今も継承され、現代科学の作法に従いつつ、ノンセンスの領域、空想の領域に重きを置いた作品群を生み続けています。
綺想の系譜に連なるもので、人によっては疑似科学同様まったくの役に立たないものとしか思えないでしょうが、少なくとも、パタフィジックには詩とユーモアがあります。

パタフィジックが、ポピュラーになったということは、今までのところないようですが、イギリスにも、ロンドン・パタフィジック協会(The London Institute of 'Pataphysics、ラテン語でINSTITVTVM PATAPHYSICVM LONDINIENSE)があって、ピーター・ブレグヴァド(Peter Blegvad)がその会長に就任して、2010年から『ロンドン・パタフィジック協会会報(The Journal of the London Institute of ’Pataphysics)』を刊行しています。
今までのところ20号まで出て、「パタフィジック」関連文献の英訳や英語で書かれた作品を紹介しています。
基本的に60ページほどの小冊子なので、小品の紹介が中心です。
判型は縦240ミリ×横160ミリで、表紙の型は決まっていて、刊行年月やタイトルや協会の「LIP」ロゴ、そして、ユビュのシンボルであるうずまきの位置は各号そろっています。

『ロンドン・パタフィジック協会会報』は、その刊行年月の表記が、ちょっと特異です。

最初の第1号は、「Sable 138 EP(December 2010 vulg)」
最新の第20号は、「Phalle 146(August 2019v.)」

要するに、パタフィジック暦を使っています。