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スワロウデイル

 編集工房SWALLOW-DALEのアーカイヴ準備室です。ときどき更新します。

平田信芳文庫

 平田信芳(1930年9月15日 - 2014年2月15日)の思い出に、
「平田信芳文庫」を開設しました。(2014年10月28日)

 

SWALLOW-DALE

 不定期刊小冊子『SWALLOW-DALE』をPDFで公開していく予定です。おもに鹿児島についてのテキストになります。忘れられている、忘れ去られている話題を取り上げていく予定です。時代遅れというか、時代とずれた話が続く予定です。

【2019年11月20日】児玉達雄さん(1929~2018)の一周忌に、『SWALLOW-DALE 07 北と南 村 次郎と児玉達雄』を準備中です。

 

my favorite things

 しばらく「20世紀書店」が続きます。ほかの世紀にもお邪魔します。

 

292. 1994の江間章子『ハナコ』(2019年11月30日)

1994の江間章子『ハナコ』表紙カヴァー

 

秋朱之介(西谷操、1903~1997)最後の装幀本となった江間章子『タンポポの呪咀』(1990年、書肆ひやね)に続いて、書肆ひやねから刊行された、江間章子(1913~2005)の詩集『ハナコ』の表紙カヴァーです。装幀・編集は森孝一。
『タンポポの呪咀』については、「第227回 1990年の江間章子『タンポポの呪咀』(2018年3月16日)」でも書いています。

調べものの途中で、まったく別のものと考えていたものが、結びつく、あるいは、結びつきそうになる場面に気づくことがあります。
そこには別の可能性の芽があったのではないか、とわくわくしたり、結果として実を結ばなかったことを残念に思ったりします。

このサイトで、鹿児島の川内出身の出版人・秋朱之介について書いてきて、最近になって、児玉達雄(1929~2018)関連のことについて調べていますが、この2つが結びつくとは思っていませんでした。
しかし、 細いものながら、つながりがあったことに気づきました。世の中というのは、やはり、どこかでつながってしまうものなのでしょうか。

第263回 1973年ごろの村 次郎詩集『風の歌』筆写版(2019年3月1日)」「第265回 1992年の『児玉達雄詩十二篇』(2019年3月3日)」でも書きましたが、鹿児島に暮らす児玉達雄にとって、青森八戸の詩人・村次郎(石田實、1916~1997)とのつながりは大切なものだったと思います。
その村次郎が、慶応の学生時代、棟方志功(1903~1975)が装画を描いた堀口大學(1892~1981)の詩集が欲しかったことを語っていて、その本はまぎれもなく秋朱之介が制作した堀口大學詩集『ヴェニュス生誕』(1934年、裳鳥会)でした。
そのことについては、「第256回 1934年の秋朱之介の裳鳥会刊『棟方志功画集』広告(2019年2月7日)」に追記しました。

そして、『ヴェニュス生誕』のほかにも、つながりそうな線があったことに気づきました。
秋朱之介が最後に詩集の装幀をした江間章子ですが、1930年代に、慶応の学生と結婚しています。
まだ確認はとれていないのですが、どうもその慶応の学生は、村次郎と同級だったようなのです。戦後、『改造』の編集長となる、小野田政です。
もっとも、江間章子と小野田政は別れてしまうので、この話は、続きがないのですが、1930年代から1940年代にかけて、運命の歯車がかみ合えば、秋朱之介と村次郎がめぐり会うことだって、あり得ない話ではなかったのだなと思います。