■スワロウデイル
編集工房SWALLOW-DALEのアーカイヴ準備室です。ときどき更新します。
●平田信芳文庫
平田信芳(1930年9月15日 - 2014年2月15日)の思い出に、
「平田信芳文庫」を開設しました。(2014年10月28日)
●SWALLOW-DALE
不定期刊小冊子『SWALLOW-DALE』をPDFで公開していく予定です。おもに鹿児島についてのテキストになります。忘れられている、忘れ去られている話題を取り上げていく予定です。時代遅れというか、時代とずれた話が続く予定です。
●my favorite things
しばらく「20世紀書店」が続きます。ほかの世紀にもお邪魔します。
420. 1910年の『Le Jardin parfumé(匂える園)』(2024年4月30日)
『Le Jardin Parfumé du Cheikh Nefzaoui(匂える園)』(1910年、Isidore Liseux)が、古本屋さんにポツンとありました。
見たことのある表紙に驚きました。
『Le Jardin Parfumé du Cheikh Nefzaoui(匂える園)』は、15世紀にチェイック・ネフザウィ(Cheikh Nefzaoui)によって書かれたアラブ圏の性愛手引書です。
1886年にイジドール・リズー(Isidore Liseux、1835~1894)によってフランス語訳版が刊行されました。
これは、その1910年版です。
写真左が、1910年の《リズー版「ル・ヂヤルダン・パルフユーメ」の表紙》、写真右が、1932年の竹内道之助(1902~1981)の日本愛書家協会・風俗資料刊行会の雑誌『匂へる園』第一輯の表紙で、「すべて原寸、色彩も出來る限り原本をそのまゝを生かすことに努めた」もの。
1932年の複製の方が、色が濃くですぎて、細部はつぶれ気味ですが、複製への意欲は伝わります。
竹内道之助は、こうしたものに関心のあった人だったのだなということも分かりました。